「青くん」

小声で起こそうとして、すぐに辞めた。

寝顔が、キュンとするほど綺麗だったのもあるけど、疲れているみたいなので起こしたら可哀想な気がした。

こんなに疲れていても、ちゃんとデートには毎日来てくれる彼は誠実だと思えた。

彼なりにこの10日間を大切にしてくれているような気がしたから。

両腕を組んで寝ていた彼が、私の肩にもたれかかってきたので、悲鳴をあげそうになるけど、我慢した。

ヒャー、近い、近いよー。

彼の顔が、こんなに近くにあって心臓が飛び出しそうなくらいドキドキする。