10日間彼氏

クスッと意地悪く笑う彼の顔も魅力的で、もう完全に降参だ。

「校長先生のありがたいお話をちゃんと聞いてみたら?今度から」

「う。うん」

朝から、長いだけでたいして面白くないお話だからいつも寝ちゃうんだよね、なんて言えないし。

話していると、あっという間に3年1組の教室に着いた。

「別に名前やクラスなんて調べなくても、いずれわかるよ。そんな暇あったら勉強でもしたら?一応受験生でしょ?」

「してるよ。こう見えて、勉強得意だもん」

「へぇ、そうなんだ」