「勉強だったんだね」

「そう、ごめんなー、勉強やら準備やら色々」

「ううん、いいよ。メガネかけてる青くんも、カッコいい」

「そうかー?桃ちゃんはなんでもカッコいいって言ってくれるね」

「だって、カッコいいもん。偶然会えて嬉しい」

私は彼のパーカーの後ろをちょっとだけつまんで、ついていく。

「偶然じゃないけどね」

「え、じゃあ何?」

ニヤニヤと、整った顔を崩すように笑う彼。

「うんめい」

そのキザな台詞にクスクス笑う私を見て、彼は眩しそうに目を細めた。