彼が爽やかな満面の笑みで、私へ向かって走り寄ってきて、抱きつこうと腕を広げる。

「きゃっ」

私がとっさに叫ぶと、彼はすんでのところで、ストップして腕を虚しくおろした。

「え?桃ちゃん?」

うそっ、青くんてこんなに身長も高くてスタイル抜群の、モデルさんみたいなイケメンだったの?

どうしょう、すっごくカッコいい人だ。

さらに、パワーアップしているようにさえ見えるカッコ良さに、気後れしてしまいそう。

私、こんなステキな人と、たとえ10日間だけでも本当に付き合ってたなんて、今更ながら信じられない。

彼はコンビニのバイトの服を着ている。やはりまた、ここでバイトしていたんだ。