10日間彼氏

涙がポロポロでてきて、止めようと思っても自分では止められなかった。

「ごめんなさい、嬉しくて私、私」

彼はちょっと困ったように笑って、私の目の前の席から、移動して隣に座りなおした。

店内には、いつものように少ししかお客さんはいなかったけれど、恥ずかしい。

「そっか、そっか、もう泣かないで」

今日は1日に何回も泣いている気がする。

彼は優しく私の頭をポンポン叩いたり、撫でたりして慰めてくれた。

「ごめん、止まらなくて。ごめんなさい」