10日間彼氏

今まで、彼のことが少しでも知りたくて、色々想像したりもしてきた。

教えてほしい、知りたいことは無限にあった。

カランカラン

古い押し扉が開く音がして、私はハッとして顔を向けた。

青くんが入ってきて、私をすぐに見つけて一瞬驚いたような顔をした。

1時間ほど待っていただけで、思っていたよりもずっと早く来てくれた。

ぎこちなく笑うと、彼も照れたように小さく笑う。

「ごめん、遅くなって」

「ううん」

1日会わなかっただけなのに、こんなに懐かしく感じてしまうのはどうしてなんだろう。