10日間彼氏

旧校舎の1年1組のクラスに入っていこうとする女子に声をかけた。

「ごめんなさい、これ森沢先生の落し物みたいだから渡しておいてもらえませんか?」

紙袋に包んだメモ帳をその子に渡して、お願いしたら快く承諾してくれた。

「はい、いいですよ。次の時間に来られますから、渡しておきます」

「ありがとう、よろしく」

ホッとして、新校舎へと踵を返した。

よかった、なんとか間に合った。

5時間目はサボってしまったけど6時間目は間に合いそう。

予鈴が鳴り終わるギリギリに自分の教室の席につくとができた。