私も、わざと軽口を叩いて腕を組んでいる美里に、もたれかかった。


職員室前を通りかかった時に、森沢先生とユイカさんがいて、数名の生徒達が周りを囲んでいた。

私はわざと、そちらを見ないようにして階段を上がった。

「凄い人気だね。あの2人。あーあ、なんなのあの美男美女お似合いすぎでしょー」

「ほんとだねー」

上手く笑えてるかな、私。また、いつもみたいな、泣きそうな顔に、なってないよね。

森沢先生は、こちらには気づいていないようだった。

青くんを見るのはもしかしたら、これが最後になるのかもしれないな。