「ねー、さっきの全校集会、奈緒にしては珍しく起きてたじゃん」

全校集会が終わり教室に戻っている時に、美里に話しかけられた。

「うん、最後だしね」

「あー、やっばりー」

「え、なに?」

「森沢先生の最後の挨拶が見たかったんでしょー」

ギクッ、なんでこう美里ってするどいんだろう。

「まあ、森沢先生にあんな風にお姫様だっこなんてされたら誰だって、惚れちゃうよねー」

ウフフッて笑いながら私の腕にギュッとしがみつく美里。

「うーん、まあねぇ。あーあ。いい男だったなー。私もファンになっちゃった」