日向はキミのもの。














そして迎えた最終日。



「もう今日で最後だね〜」



「だね〜」




いつも通り優希が作ってくれた朝ごはんを口に頬張る。



「本当に早かった。」



「うんうん」





ご飯を食べ終わり流し台にお皿を置き、自分の分を洗い始める。


すると優希がこんなことを言ってきた。




「日向ちゃん」



「ん?」



「今日はせっかくの休みだし、どっか出かける?」



今日は月曜日。だけど、創立記念日で休みなのだ。




「勉強しないの?」



「えー、ちょっとくらい遊びに行きたくない?」




まぁ言われてみればそうだけど、受験生だし
一分一秒無駄にはしたくないのが私の考え。




「ちゃんと遊びは遊び。
勉強は勉強ってメリハリつけれる?」



「えっ? うん!もちろんっ!」



「なら、ちょっとだけ、ね?」



「やったーーー!!」






両手を上にあげて満面の笑みで喜ぶ優希。

そういうところは幼稚園みたいだけど、本当に頼りになって優しい。



この一週間で今までは分からなかった優希のこととかもたくさん知れた。




「で、どこ行くの?」



「うーん、・・・映画とか?」



「え、映画っ?!二時間もあるじゃん」



「・・・えっ・・・もしかして二時間以内じゃないとダメなの?」



「いや、ちょっとって言ったから一時間弱くらいかと・・・」



「いやいや・・・っ!!!そんなことあるかよ!」



「えーっ、



・・・まぁいいけど?(笑)」



「なら、映画で決まり!」






この後、観る映画とか色々二人で決めて
ルンルンで映画館に向かった。