日向はキミのもの。














「ねぇーー!日向ちゃん!」



「んぁっ?!つばさちゃん?」





校門前。


後ろから大きな声で名前を呼ばれたから何かと思えば少し怒った顔をした日向ちゃんだった。





「昨日メッセージ送ってくれなかったよね?」



いつもは可愛い笑顔のつばさちゃんが今日は怖い顔で私に近づいてくる。



「・・・・・・あっ!!!なんか忘れてたと思ったんだけど、それかっ!」



「それか!じゃないよぉ!!!
私ずっと待ってたのにぃー」



「ごめんごめん」



「もぉっ!


で、昨日はどんな子だったの??」





どんな子というか、優希なんだけど・・・



ちなみに優希はというと、私たちが同じ家で生活しているということがみんなにバレないように
駅からは別々で歩いてきてる。




「えっ、あっ・・・と・・・・・・そのぉ・・・」


私は翼ちゃんの耳元にそっと近づいて
「実は優希だった・・・」
と小声で話した。




けど、しばらく何も話さないで立ち止まるつばさちゃん。




・・・・・・・・・





「・・・えっーーーーー!!!!!」




「ちょっ、つばさ声でかい!!!」





周りのみんなはいっせい私たち二人の方を見た。



うわぁ・・・すごい見られてるし静まり返ったよ・・・






「ご、ごめん」



「いや、こんなこと言っておきながら私だって驚いたよ?最初は信じられなかったんだもん。」



「いや、そんな奇跡ある?」



「でも、喋ったことない人じゃなくて全然よかったよぉ」



「・・・き、気まづくないの?」



「うん!全然!!」



「なら、良かったね!!」