確かに私と優希が最後に話したのは
瑠璃ちゃんと私が言い合いになった時に
私をかばいに来てくれた時以来だ。
「こちらこそごめんね。
知らない間にそんな雰囲気出しちゃってて。」
「ううん。全然。」
「・・・そ、それよりなんかテレビでも観る?」
「うん・・・そうだね!」
なんか嫌な空気になってしまったから慌てて話変えたけど、この時間帯のテレビなんてニュースぐらいしかやっていない。
「ねぇ、日向ちゃん」
「ん?」
「急だけどさっ、日向ちゃんはどこの大学に行きたいの?」
「えっ、・・・本当に急だね。
私は青蘭大学・・・かな」
「やっぱ頭いいね。日向ちゃんは。」
「わ、私だって過去問とかでも、そんなにいい点とれるわけじゃないよ!
無理かもしれないし・・・
・・・ゆ、優希はどこがいいの?」
「俺?俺も青蘭大学を一応は目指してるけど、
無理そうだから白蘭大学かなぁ・・・」
「えーっ、まだ無理ってわかんないよ〜!
一緒に目指そうよ!」
「日向ちゃん・・・」
「ほら!努力は裏切らないってよく言うでしょ?それだよ!そーれ!」
「そうだね・・・頑張ってみるよ」
「うん。まずはセンター頑張ろ!」
「うん!頑張ろう!」
センターまではまだ時間はあるけど、
まだなんて言ってられないくらいに受験生は忙しい。
「じゃあそろそろご飯作り始めるね」
「あ、俺も手伝うよ」
「いいよ〜!座ってて(笑)」
「ありがとう」
今日はペペロンチーノ!
私の得意料理なのです。
「んー!いい匂いしてきた」
「ほんと?そろそろできるから待っててね」
「うん!!」
リビングで座ってテレビを観ている優希を見ると、なんか夫婦みたいと思ってしまう。
まぁ、こんなこと優希には絶対言えないけどね。
