日向はキミのもの。














「まじっ!!!?」



キラキラ目を輝かせながら私を見つめるつばさちゃんはぴょんぴょん飛び跳ねていた。




「つ、つばさちゃん声おっきいよ」



「あーっ、ごめん」





周りのみんなはつばさちゃんの声に驚いて、
私たちの方をじっと見つめている。




これ誰かにバレたらどうすんのよ。



第一、優希以外 家に入れたことないんだから。





「で、どんな子が来るの?」



「あっ、それがね!

この学校の三年生らしい!」



「えっ、じゃあ知ってる子かもね!


名前とかは聞いてないの?」



「お母さんに友達の名字、聞いてみたんだけど、忘れちゃったって・・・」



「そっかぁ・・・誰だろうね、楽しみだね!」



「全然楽しみじゃないよ!不安と心配しかない。」



「うそ〜ぉっ!そっから恋が生まれるかもしれないじゃん!」



「私別にそんなの望んでないから・・・!」



「何それ!全然乗り気じゃないじゃん!」





つまんな〜と言って頬を膨らませる姿は、これはモテるだろうなと確信した。



「まぁ、誰だったか ちゃんと連絡してね」



「うん!」




つばさちゃんなら教えてもいいかとは思いつつも誰かにバラされたりしたら、まずい話。



「分かってるとは思うけど、他の子には絶対バラしちゃダメだよ」



「分かってる分かってる!(笑)」




この子本当に分かってるのかなぁ・・・





自分の席に戻って、ひなたぼっこを取り出す。



今無性に読みたくなってしまった。




えっと、どこからだっけ?




しおりが挟んであるページを開けて内容を思い出すために少し前から読んだ。