日向はキミのもの。














数日後。



お母さんが明日に向けてパッキングをしていた。




「もう明日なんだね。」



「そうなのよ〜!楽しみって気持ちと言葉通じるかなって不安があるわ!


なんだって、私たち もう40歳だしね・・・(笑)」



「大丈夫でしょ」



「だったらいいけど・・・」





ついに明日に迫ったお母さんのグアム旅行。


そして明日に迫った私の男の子とのお泊まり。





お泊まりとかそんな言い方じゃなくてもいいんだけど、お母さんがあの日の夜「男の子とお泊まりだなんてドキドキだね」と言ってきたから・・・





「明日の夕食の材料は冷蔵庫の中にあるから、
それ以降はこの前に渡したお金で買い出し行ってね」



「うん」



「あ、お風呂とかは譲ってあげるんだよ?
ズカズカ自分が先に入っちゃダメだからね!」



「わーかってるよ(笑)」





私のミスが美穂さんに伝わったら、美穂さんはお母さんと友達を辞めてしまうかもしれない。


行動一つ一つ考えてしないと・・・!!





「じゃあお母さん寝るわね」



「うん!おやすみ」



「おやすみ」




パッキングが終わったお母さんは寝室へ入っていった。





私も自分の部屋に入って寝ようしとしたその時。

ポケットに入っていたスマホが鳴った。




画面を見ると、つばさちゃんからだった。





『急にごめんね!
たけちゃんとちゃんと仲直りしたよ!

日向ちゃんのおかげ!本当にありがとう』



そうだ!今日はつばさちゃんが勇気出して
たけちゃんに話かけるって言ってた日だったね。


いつか話しようって言ってから
二週間以上は経ったから溝は大きかったと思うけど、仲直りできたなら結果的には良かったよ。




『良かったね!
私のおかげとかじゃなくて、つばさちゃんの勇気で仲直りできたんだよ!おめでとう』






そう つばさちゃんにメッセージを送った私はスマホを持ったまま眠ってしまっていた。