日向はキミのもの。












「で、どうしたの?」




「・・・・・・・・・別れた。」



「・・・へっ?」



「優希と別れた・・・っ」





つばさちゃん驚きのあまり言葉が出ていない。



「いやいや、なんで?


・・・じょ、冗談でしょ?」



「冗談じゃないよ。本当だよ」



「どっちから振ったの?」



「私。」



「どうして?!!!

日向ちゃん、ずっと幸せそうにしてたじゃん!
優希くんのこと大好きだったでしょ?」



「うん・・・

今でも好き」



「ならどうして・・・!!!」



「もう限界なの。」



「え?」



「ずっと今まで我慢してきた。


でも、もうしんどくなってきちゃ・・・って・・・」




なんだろう・・・

一言一言話す度に気持ちが楽になっていく。



「で、優希くんはなんて言ったの?」


「初めは驚いてたけど、許してくれたよ」


「そっか・・・」




つばさちゃんはそれ以上 何も言わないで、
私の背中を優しくさすってくれた。




「・・・うぅ・・・っ・・・・・・」


「もっと泣きな。

今思ってる嫌な感情、全部出すくらい・・・
いっぱい泣いて!!」




「・・・うっ・・・うわぁぁぁっんっ。

つ、・・・つばさ・・・ぁ・・・ちゃんっっ!!!」




私はつばさちゃん言われた通り、いっぱいいっぱい泣いた。



周りの目なんか気にしないで泣き続けた。





「・・・日向ちゃんは偉いよ。頑張ったよ。」



つばさちゃんの声は震えていた。





「つばさ・・・ちゃ・・・ん。

・・・あ、ありが・・・と・・・ぅ」



「うん。大丈夫だから。

今は自分のことだけを考えて」



私はつばさちゃんの言葉にこくんと頷いた。




「よしっ、気分転換にカラオケでも行こっか!!」



「・・・えっ?」



「駅前のカラオケ!!ストレス発散だよ〜!


打倒 優希くん!!! ・・・ってね(笑)」



「ふふっ(笑)」



「あっ!やっと笑った!!!」



「・・・?」