「たけちゃんの志望大学と私の志望大学、違うんだよねぇ・・・」
「急にどうしたの?」
「・・・いや、心配になっちゃって。
大学違くても、う、浮気とかされたりしないかな?って。(笑)」
「・・・う、浮気っ?」
今年の9月。
たけちゃんに告白されて、つばさちゃんは彼氏持ちになった。
たけちゃんもデレデレで、優希曰く 口を開けば
つばさちゃんの話らしい。
一方 つばさちゃんは、好きだけど こじらせまくりで好きと素直に言えないし、みんなの前で手を繋いだりできっこない!
って感じ。
そんなつばさちゃんが、浮気のことで不安になってるなんて想像もしてなかった。
「たけちゃんは浮気なんてしないよ!絶対!」
「ほ、ほんとかなぁ?」
「もし、されたら言って?
私が成敗してあげるからっ!!」
「ふふっ
ありがとう!もぉ〜日向ちゃん大好きっ!!」
「ぶはっ・・・!」
つばさちゃんが私に抱きつくと同時に
かわいい女の子らしい匂いが漂ってきた。
こういう小さなことでも男の子は、くらってきちゃうだろうな。
「そーれーよーり!
優希くんはどこの大学が良いとか言ってないの?」
「うーん。知らないなぁ」
最近は優希とも話せてないし、全く大学については話さないなぁ。
「えーっ!聞いてみなよっ」
「でもー・・・」
「でもー?何よ?
言い返す言葉がないなら私に従って?
きっと上手くいくから!」
「なっ・・・!や、やだよ!!
つばさちゃんに従ったら何されるか分からないんだから!」
意地張って言い返すと、つばさちゃんは俯いたまま黙り込んだ。
ちょっと言い過ぎちゃったかな?
「・・・日向ちゃん。」
「ん?」
「・・・おねがいっ!」
上目遣いで首をかしげてお願いしてくる、つばさちゃん。
これは常習犯だな。
