「って、わけ・・・
笑っちゃうよね。」
「・・・・・・」
優希は下を向いたまま何も答えずにいる。
やっぱり、私の事 バカだって思ったのかな?
そうだよね。こんな根暗なエピソードを明るい優希が聞いたって、何も思わないよね。
私は、優希の方を向いていた自分の体を再び窓の方に向けた。
その瞬間、体が何かに包み込まれた。
「・・・
笑わない。
笑えない。
・・・日向ちゃんのこと好きだから笑ったりなんかできない!!」
「え、ちょっ・・・
ゆ、優希??」
いつものようなハグじゃない。
力強い・・・骨が折れそうなくらいに。
「ねぇ、日向ちゃん。」
「・・・な、なに・・・・・・?」
やだ。
なんか心臓がうるさいほどにバクバクしてる。
「好き」
突然に告げられたその2文字は、友達として・・・
そんなもののようには聞こえなかった。
重くて、切ない。
そんな感じがした。
「ゆ、優希何言ってるの?
私はっ・・・友達でしょ?」
「友達のままじゃいられない。
もう我慢できない。」
こんな優希見たことない。
「優希・・・」
「ごめんね。離れるね。」
さっきまで抱きしめられていた私の体は、静かに温もりを消していった。
「優希。」
「・・・?」
「私もね。優希のことが好き」
「友達として・・・だろ?」
「・・・ううん。
男の人として好き」
