日向はキミのもの。











注目の的になっているのは知っている。


でも、そんなことよりも私は一体ここで1人、何をしているんだ?





ここにずっといても仕方ない。




そう思い、私はバッティングセンターをゆっくりと出た。







とぼとぼ1人で歩く。




私ってば、まんまと裏切られて・・・



バッカみたい。






今まで友達なんて出来てなかった私が、急に出来るはずなんてないのに。

落ちぶれてた・・・







家に帰ったら、お母さんが笑顔でお出迎えをしてくれた。




「日向、どこで遊んでたの?」



「・・・えっ、


バッティングセンター・・・」



「バッティングセンター?!」



「うん」






ここまでは事実だよね?






「バッティングセンターなんて、なかなか渋いわね。」



「そうかな?」



「女の子と遊んだのよね?」



「うん」





普通は女の子ならショッピングとかだよね?


まず、そこからおかしかったのかな?





「どう?上手く振れた?」



「うーん。まぁ、そこそこかな?(笑)」





全然そこそこなんかじゃない。

全くだった。






「また、遊びなさいね」




終始 満面の笑みのお母さん。

そんな顔を見ると、嘘がバレて欲しくないと言う気持ちが増した。





「お母さん、疲れたから寝てくるね。」



「そうね、慣れない運動は疲れちゃうもんね!


一眠り出来たら、また来なさい!ご飯があるから!」



「うん、分かった!」







とりあえず、寝よう。




私は自分の部屋に入り、ベットに寝転がった。