「すみません! 置いてくるの忘れてしまって。 失礼なことをしてしまいました。」 これじゃあ、出掛けるところでした! って、迷惑アピールしてるようなものだ… やってしまった。 「全然大丈夫ですよ。気にしませんから。 あ、そうだ。資料なんですけど…」 松田さんは、そう言って 話をすぐ切り替えてくれた。 事務の人からの言付けを聞き、私は あることを思い出した。 高梨機工さんへ持っていこうと 思っていた資料があったのだ。