ハル色に染まるるを…


川島先生の名刺に目を落とす。


!!!


肩書が税理士 ・(公認会計士)
となっている。


ーーすごい。


私はおもわず質問した。


「川島先生は、会計士試験合格組ですか?
すごいですね。
もしかして在学中にですか?」


公認会計士試験は、
馬鹿みたいに範囲が広い…


ある意味博打のような試験だ。


あれをパスしたなんて。



尊敬の眼差しを向ける私に川島先生は

首を振りながら答えてくれた。


「いえいえ、二次に受かったのは入社後ですよ。
一度落ちましてね。ダメダメです。
本間先生は税理士試験で、ですか?」


川島先生のあまりにも謙遜した
答えに驚く私。


ますます尊敬の眼差しを向けながら、

私は投げかけられた問いに答えた。


「はい。そんな、先生!
入社後でも凄いですよ。
あの試験をパスするなんて…。」


私の賛辞の言葉に川島先生は
少し照れているようにも見えた。