「へぇ、変わった子が迷い込んだみたいね。」

不気味な笑いを含んだその声は社のさらに奥の方から聞こえてきた。

社の方は雑木林となっており迷い込んだら二度と戻って来れなくなりそうだ。

それでも進まなきゃ私が此処に来た意味がなくなってしまう。

勇気を出し重たい足を一歩、また一歩と進め前へと歩いていく。

木々は私を嘲笑うかのように葉をすり合わせ風と共に音を奏でる。

耳を塞ぎたくなるような音に耐えながら進んで行くと小さな広場へと出た。

そこには着物に身を包んだこの世のモノとは思えないような美しい女性とその周りには男性であろう人達が倒れていた。