久しぶりに見た少年は記憶にあるより随分痩せているように見えた。 自分があまりに長く少年の元を離れてしまったことに気がついた少女が隅の方で所在なさげに佇む。 少年と共に過ごせる時間を無駄にしてしまった事を少年は怒っているだろうか。 少女のそんな様子を見て少年は小さく笑った。 人の話を聞かずに無鉄砲に飛び出すくせに、自分が悪いと思うとすぐにしょんぼりしてしまうところが愛おしかった。 ーおいで。怒ってないから 少女のほうに軽く手を伸ばすと少女がおずおずと近づいてくる。