ーでは、願いを聞き届けよう

祠がひときわ明るく光って、ふっと暗く、元のように静かに佇んだ。

少女は必死に手を合わせる。

ーありがとうございます。ありがとうございます。

その後祠の周りをいくら探しても花は見つからなかった。

ーきっとここではないどこかにあるんだわ

少女は祠の声を疑わなかった。

そのまま一目散に山を降りた。

体が辛いので一度村に帰ることにした。

久しぶりに少年に会えると思うと、どうしようもなく胸が弾んだ。