「今日、Twitterは見ないで。強い言葉の力を持った人が偏った発言をして、貴方は巻き込まれて自分を失うかもしれない」
「お、おう…まさかそれってコラ・イイカゲ・ンニシロバーカ大統領のことか？」
「いえす。よく分かったね」
「馬鹿にしてくれるな？」
僕は、人より察しが良い。
普通ではないくらい。これは自分でも気持ち悪くなるくらいである。
僕は心の中で「特殊能力」と呼んでいる。冴える時もあまり冴えない時もある。まるで、天気雨みたいに気まぐれで、不思議だ。
彼女も…彼女もまた「特殊能力」を持っている。
言葉から受け取って予測する力だ。
みんなは知らないけれど、言葉には不思議な力がある。
時には人を喜ばせ、悲しませ。
言葉とは気まぐれだ、というのは彩、彼女の口癖だ。