ずっと、好き。/碧田麻央〜コラボ小説~

“待って”



そう言ってその小さな背中を引き止めそうになったのは、告白の返答ではなく、十叶の横に並んだ男の名前を聞き出そうとしたから。



思わず口を噤んだけれど…、るりの告白の事を考えるだけのスペースが、今の俺の頭にはない。



『…誰だよ、そいつ…』



小さく舌を鳴らして、目頭を抑えた。