「和華(わか)、昨日告ってきた男子はふったの?」


友達のモモが思い出したように尋ねてきた。


「うん、まあ」


「告ってきたの何人目よ?和華が別れた途端、だもんね~。さすがですわ~」


「いやべつに嬉しくないし」


「相変わらずクール~!ま、今日も赤松(あかまつ)先輩見て癒されなよ!」


「なんでその流れでそうなるの。しかもわたしはいつから赤松先輩目当てで見に行ってることになってるの?」


「赤松先輩かっこいいって言ってたじゃん!」


「まあかっこいいけど」


「じゃあいいじゃん!目の保養になるでしょ!」


モモはいししと笑った。


わたしは心のなかでちいさなため息をついた。