一期一会

集合場所は学校の最寄駅の北の出口。
そこには時間前だが既に成実ちゃんと紘子ちゃんがいた。

「瑞季ちゃん、おはよう」
「おはよ!初めて私服見たけど瑞季っぽい!ボーイッシュだけど可愛い~!」

二人は同じ駅なので一緒に来たみたい。
成実ちゃんは大人っぽいワンピースにミュールで凄く大人びて見える。
紘子ちゃんはTシャツにパンツスタイルと私みたいにラフなスタイル。


「二人ともおはよう。変じゃないかな……?」

成実ちゃんに褒められて少し顔を赤くして答える。

「全然。似合ってるよ」
「うんうん」

当日まで悩みまくったが、お気に入りのロンパースに長袖のTシャツとスニーカーというラフなスタイル。
自転車で向かう私は楽チンな格好に落ち着いたのだ。


「おっはよ~!」
「うっす」

そこに声が飛んできて私は肩を竦めた。

振り返るとアツヒロ君と男子が一人。
実は何人来るとか何も知らない。

「おはよ!」

成実ちゃんがアツヒロ君の姿を見つけて彼に駆け寄っていく。


「あんな勇気あるんだから、二人で行けば良いのにね?」

その様子を見ていた紘子ちゃんが呆れた顔で毒を吐く。

「あはは。そうだね」

「乙女心は難しいわね」

そう言って紘子ちゃんは少し眉を下げて微笑んだ。
きっと先日の言葉は紘子ちゃんなりのエールなんだろうなと思った。