「うそうそ、冗談だって～。怒らないでよ～、瑞季ちゃ～ん！」

だって最後には私を宥めるように、頭をヨシヨシしながら撫でてこうやって謝ってくれるから。

「仕方ないから許してあげる」

私はクスッと笑いながら返した。


「でもね、人見知り治す良い機会じゃない？きっと神様がその人見知りを治せって意味で瑞季だけ違うクラスにしたのかもね」

そこに友人その三の彼女が微笑みながら言った。

「そんな優しさは要らないです……」

「確かに私も瑞季と一緒で自分からは行けないから気持ちはわかるよ」


彼女の名前は花丘理沙《はなおかりさ》ちゃん。
こうやっていつもさりげなくフォローをいれてくれる。

口数は少ないけれど物事を言う時はズバッと言って、いつも私達を上手くまとめてくれる。
一五二センチの私より十センチは背が高いし、手脚も長くてスラッとしていて、お姉さんみたいな存在。


「不安なことがあったら話聞いてやるから元気だせよ」

「勇馬～～～！」

半ベソをかく私を爽やかに笑って慰めてくれたのは、亜由と先程コントしていた友人その二の男子、五十嵐勇馬《いがらしゆうま》。
バスケをしていて、いつも明るいスポーツマン男子。