今日、終わらせるつもりだった。


そう、終わらせる……



そうだ。


それなら、終わらせよう。



全てを。



私は闇雲に走るのを止めて、上へ上へと階段を駆け上る。


屋上はいつも施錠されていて入れない。
高い所は三階テラス。


三階まで着くと目的地を目指して誰もいない廊下を走る。


そしてテラスに繋がる扉を開けると、目的地のテラスに勢いよく駆け出た。


十二月の冷たい風を切って、私はつきあたりの寒さで冷え切った鉄の手摺りに手を掛ける。


下を覗けばグラウンド。


落ちれば、中原君に会えるのかな……。



中原君の優しい顔が好き。

照れた顔も、

拗ねた顔も、

全部。



中原君に会いたい……


中原君の声が聞きたい……


中原君の口から真実を聞きたいーーーー