涙が止まらない……。



話せなくても見渡せば見れた中原君の姿。


これからは見る事すらも、もう二度と出来ないの?



今日、告白するつもりだったんだ。


この想いを、


全部を終わらせるつもりだったんだ。


でも終わらせる前に全てはもう終わっていた。


聞きたくても本人がこの世にはもう居なかったのだから。



走馬灯のように頭の中を駆け巡る中原君の顔と声。



『俺は西野の髪、好きだけど?』


『可愛いから大丈夫』


『俺は特別なの』



こんなに今でも鮮明に思い出せるのに。


何で私は好きだと言わなかったんだろう。


どうしていきなり中原君は居なくなってしまったんだろう。


行き場の無くなったこの想いはどうすれば良いの?



わからない。


何もわからない。