騒ぎを知らない後から来たクラスメイトは不思議そうな顔をして教室に入ってくる。


「おはようーー……何かあったの?」


いつものように元気な声で挨拶をした香織も。
香織はこのクラスの異変にすぐ気付いたようだ。
それくらい教室内は異常な光景なのだろう。

でも私はわからないとしか言えない。


数分後、チャイムと同時に先生と少し落ち着いた佳苗ちゃんが帰ってきた。


「皆さん、おはようございます」


先生の表情は一日の始まりだというのに暗い。

そして先生は強張った顔のまま話を続ける。


「落ち着いて聞いて下さい。


昨日クラスメイトの中原君が事故に遭い、他界しました」












教室内の音が消えた。