「そんなことで許すわけないじゃない!」

だが小野田さんは声を荒げる。


「自分がしてきたことがそんなことで済まされるわけないよね?」

この子はあのアルバムの時にいた子だ。
周りにいる二人の女子。
そして「そーだよ、そーだよ」と応戦。

許す気はないらしい。


「本人も凄く反省してるし、ちょっとは許してあげてみない?」

あの成実ちゃんが楠木さんを援護した。
集中砲火の楠木さんがよっぽど不憫に見えたのだろう。


「悪いと思ってるなら私達に二度と関わらないで」

小野田さんの冷たい言葉に楠木さんが俯いた。

するとすぐに啜り泣く声が聞こえ始める。


やっぱり簡単には行かないか……。


「あの、ちょっといいかな?」

「何?西野さん」

小野田さんが私に返事をすると他のメンバーも私を見た。


「さっき小野田さんは私に、自分は被害者って言ったよね?」

「うん。そうだね」

「どう考えてもウチラ被害者でしょ」

アルバムの時の子も小野田さんを応戦する。