一期一会

先生に誘導されてスタートラインに立つ。

どうやら私のクラスだけじゃなく、何組か合同で走るようでスタート地点には沢山の女子。
中原君どこから見てるんだろうと辺りを見渡すと、少し離れた所に彼の姿を見つけた。

こんなにも女子がいるのに私を見つけられるのだろうか。

そう考えながら前に視線を戻そうとすると、スタートラインに立っている女子の中に潮田さんの姿を捉えた。

十一組もいたのか。

……彼女にだけは負けたくないな。

中学のバスケ部の公式試合と同じくらい緊張してきた。


一〇〇〇メートル走はグラウンドを四周する。

一応持久走は得意な方。
それがせめてもの救いだ。
最初の方でゴール出来るはず。
……体力が落ちていなければ。


「位置について……」

先生の掛け声の合図。
私は耳に全神経を集中させる。

ピストルの音が聞こえたと同時に勢いよく飛び出した。

十人くらいの先頭集団のグループに入れた。

調子に乗って走るとラストでバテるからな。
自分のペースで走ろう。

とりあえず集団の一番後ろを走る。