一期一会

そう紘子ちゃんに言われた成実ちゃんは、

「わかったよ……」

渋々だが黙りこんだ。


好きな気持ちを止めることなんて出来ない。

誰かが彼を好きになっても仕方ない。

心を止めることなんて誰にも出来ないのだからーー……






その日の体育の時間。
今日はバレーボール。
成実ちゃんと紘子ちゃんとは別のチームになってしまった。

「よろしくね!」

「よろしくね」

私は河本さんと同じチームになった。
河本さんはまともに話せる人はチームには居ないらしく、他のチームの試合中、一人で居た私の隣に彼女は座った。


「今日の朝、ナカトモと話しているところ邪魔してゴメンね」

彼女はウィンクをしながら謝った。

「大丈夫だよ、気にしてないから」

「この前話したナカトモのこと好きな子の話覚えてる?」

「うん…覚えてるよ」

「綾那って言うんだけど、ナカトモと話したいって言ったからさ」

どうやら成実ちゃんの言っていた通りのようだ。