一期一会

彼の気持ちを知りたいけど、知るのが怖い……。

だけど彼にもっと近付きたい……。


矛盾した感情が心の中を駆け巡る。


「そういえば、アツヒロ。最近、女の話しなくなった」

彼は持ってきた本を開いて次の話をし始めた。
その姿を確認して、ドキドキを隠しながら私も画集に目を戻しながら答える。

「そうなんだ」

本当に反省してくれたようだ。
これでアイツに泣かされた女の子達も少しは報われるかな。


「実は西野に殴られた日、先輩の女にも手を出してるのがバレたらしく、その先輩にも殴られたんだって」

「はぁ!?」

あまりにも驚かされた話に私は彼の方へと勢いよく振り向いた。

もう開いた口が塞がらない。


彼氏のいる人にまで手を出してたとは……。
しかも先輩って……。
あのボブの女の子、先輩だったのか……。

髪も黒くしたから反省したのかと思っていたのに……


……。


……まさか。


「目立ちまくってた金髪を悪目立ちしないように黒髪にしたとか……ないよね?」

「さぁな」