一期一会

「中原君か…びっくりした……」

いつの間にか横に立っていた彼を見上げ小声で話し掛ける。

「悪い悪い。俺が隣に立ってることにも気付かずに、凄い集中して見てた」

彼はクスッと笑って返す。

「うん。この絵、お気に入りなんだ。画集だと大きいから見入っちゃった」

「隣、座って良い?」

「成実ちゃんと紘子ちゃんがそのうち来ると思うけど、どうぞ?」


私の返事を確認して彼は座った。


「……………えっ!?」

「ん?」



確かに座った……



でもそこは……、



「そこ、床だよ!?」


彼は私の椅子の左側に右肩をもたれ掛からせる体勢で床に座った。