一期一会

「っはよー!」


遠くの方から、今一番聞きたくない声が耳に飛び込んできた。
その瞬間、掴んでいた成実ちゃんの手が先程よりもビクッと反応した。


「チョー、ねみー」


何でアンタはそんな暢気にしてられるのよ。
何で成実ちゃんだけがこんな苦しい想いをしなきゃいけないのよ。


しかも何かをニコニコ話している。

どんどんアイツに腹が立ってきた。




「そうだ。今度、合コン行かねぇ?」




プッツーン。


聞こえてきた声に、頭の中で何かがキレた。


私は勢いよく立ち上がる。


「どうしたの、瑞季ちゃん?」


紘子ちゃんの声に返事もせずに歩き出す。
問い掛けも届かないくらい私の心は怒りでいっぱいになっていた。