一期一会

「中原君って、視力良い?」

彼に振り向いて訊ねる。

「ん?コンタクトだけど?」

彼は何でそんなことを訊くんだって不思議そうな顔。

「コンタクトだったんだ」

へぇー、知らなかった。

「無しだと全然見えないけど、コンタクト入れればかなり見えるようになる。西野は?」

「え?私は両目1.5あるよ」

「羨ましい。視力悪いと不便だから。で、視力がどうしたわけ?」

そうだ!こんな話している場合じゃない!

「それならあそこ見て!」

私は先程金色を見掛けた場所を指を差す。

「ん?どこ?」

「いない……」

だがそこにはもう誰も居なかった。

「どうした?」

「ごめん、何でもない……」


遠かったし、見間違いかもしれない。

でも、あの嫌でも目立つ金色……


「あ。そうだ。西野、サッカー部のマネージャーになってよ」

頭がモヤモヤしているところに中原君が突然言った。

「へ?」

予想外の中原君のお誘いに素っ頓狂な声が出てしまう。