一期一会

そして次の日の朝。


「あれ……今日、中原君居ないな……」


朝たまに早く来て、こっそりカーテンに隠れて彼を眺めている私。
たまなのは、毎日覗くのは流石に自分の気持ちが誰かにバレるかもしれないなと思ったのと、流石に毎日はストーカーになっちゃうなと思ったから。
本当は毎日早く来たいけれど。

朝練に彼が居ない日は今まで無かった。
風邪でもひいたのかな……心配だな……。

あ~……中原君が来ていないから眺める人もいなくなっちゃったから暇だな。

あ。カップルかな。

グラウンドの横を男女が仲良さそうに手を繋いでいるのが見えた。

そういえば成実ちゃん、昨日仲良さそうにアツヒロ君と帰っていったな。

きっと紘子ちゃんの思い違いだよ。

だって成実ちゃん、こっちが羨ましくなっちゃうくらい幸せそうだもん。

羨ましいな……この前のカラオケボックスで頑張っていたら私もあぁなれていたのかな……。


「何、観てんの?」


グラウンドを眺めながら耽っていたら、眺めたかった人物がカーテンを捲って此方を見ていた。
その姿を目にした私は現実に引き戻された。


「中原君、おはよ。暇だからボーッとしてただけ」

「はよ。まだ人あんまり来てないしな」

あぁ、今日も優しい笑顔。癒される。