「写真に写ってるデジタル時計から推測すると初めて梨沙子ちゃんの部屋に泊まって今着ているやつを借りた次の日の朝だよね?」とスマホ画面を拡大して見る。

着ている服とは黒くて長い尻尾がついているハーパンにフードには中がピンク色をしてとんがった猫耳が付いている半袖のパーカー。

「ハ ィ。」と下を向いたまま返事をする。

「あの日の朝おかしいなぁ〜と思ったんだよ、なんか違和感あったんだよなぁ〜きっと写真に写ってる猫手と足に履いているこのモコモコのせいだったんだなぁ〜」と梨沙子を見る。

「ごめんなさい。」と肩を震わせながらシュンとしている様に見える。

「梨沙子ちゃん、顔を上げて。」

梨沙子は横に首を振る。

誠司は梨沙子の前まで来て梨沙子の両肩をガシッとつかみ自分の方に顔を向かせる。

「梨沙子ちゃん反省してないでしょう?何考えているの?正直に言いなさい。」と梨沙子を睨む。