「愛子ぉ。最近夕方病院の前になんか怪しいおばちゃん座ってんの」
休み時間に何となしに話した。
「近頃じゃこっちに笑顔でお辞儀してくんだよ。怖くない?」
「えー?私見た事無いな」
いつもけんちゃんと熱々バイクの二人乗りじゃ気が付かないのも無理はないと思い、
「でも遭遇しても、けんちゃんと二人で通るんじゃ怖くないもんなーごっそうさん」
桃は少し顔をくしゃっとさせてからかう様に言ってみた。
しかし愛子はいつもの様には笑わず一瞬戸惑った顔をしてから苦笑した。
「ちょっと最近けんとさ…上手くいってないの」
(またかよー喧嘩すんの早いよー)
「今度はホント…ダメかもしんない」
「実はこないだけん達、K女子の子と遊び行ったらしくて。その時一番人気だった女とどうもコソコソ会ってるらしいって」
「あーそりゃ最低だわ」
(いけね、火に油注いでんな私。もっと愛子を慰めてやんなきゃ)
桃は頷いて話を促した。
「私にそれ言ってきたけんの友達もその女狙ってたんじゃないかな。やきもちで私にそんな事言ってきたんじゃないかと思う」
「あーもぅホント、男ってヤダ。そいつもけんも、もう顔見たくない」
少し涙ぐんだ顔を軽く振って、憂鬱な気持ちを振り払う様に愛子は髪を掻き上げた。
休み時間に何となしに話した。
「近頃じゃこっちに笑顔でお辞儀してくんだよ。怖くない?」
「えー?私見た事無いな」
いつもけんちゃんと熱々バイクの二人乗りじゃ気が付かないのも無理はないと思い、
「でも遭遇しても、けんちゃんと二人で通るんじゃ怖くないもんなーごっそうさん」
桃は少し顔をくしゃっとさせてからかう様に言ってみた。
しかし愛子はいつもの様には笑わず一瞬戸惑った顔をしてから苦笑した。
「ちょっと最近けんとさ…上手くいってないの」
(またかよー喧嘩すんの早いよー)
「今度はホント…ダメかもしんない」
「実はこないだけん達、K女子の子と遊び行ったらしくて。その時一番人気だった女とどうもコソコソ会ってるらしいって」
「あーそりゃ最低だわ」
(いけね、火に油注いでんな私。もっと愛子を慰めてやんなきゃ)
桃は頷いて話を促した。
「私にそれ言ってきたけんの友達もその女狙ってたんじゃないかな。やきもちで私にそんな事言ってきたんじゃないかと思う」
「あーもぅホント、男ってヤダ。そいつもけんも、もう顔見たくない」
少し涙ぐんだ顔を軽く振って、憂鬱な気持ちを振り払う様に愛子は髪を掻き上げた。