「それとモモ…」
タツミは照れくさそうに頭をいじっている。
桃まで照れくさくなる。
「退院したら、俺と付き合って」
即座にYESと言いたいのに桃は思わず、
「私が彼女でいいの?」
と聞き返した。
「いいの?って…決まってんだろ」
タツミは完全に下を向いて、頭を掻きむしっている。
桃は変な事を言った自分がイヤになりながら言った。
「私だって、いいに決まってる!」
愛子が言ったみたいに投げつけはしなかったが、桃は紙にメアドを書いてタツミに渡した。
「退院したら、メールしてね」
二人は約束した。
今度は鼻水も出ていなかったし、息も苦しくなかった。
でも緊張がお互いになくなると何だかタツミの唇はいやらしい感じがして、頭が変になる程恥ずかしかった。
いつまでも一緒にいたくて、信じられない程嬉しかった。
その日の帰り道も、桃は気持ち良く坂を下りながら思いっきり口笛を吹いた。
それでも時々立ち止まって空を見上げた。
「おばちゃん…」
(おばちゃんあんたを自分の子供みたいに思って、可愛かったんだよ。
だからあんたが喜んでるのを見て、嫌だと思った事なんて一度もないよ)
おばちゃん。おばちゃんはタツミの事も、そう思っていたのね?…
タツミは照れくさそうに頭をいじっている。
桃まで照れくさくなる。
「退院したら、俺と付き合って」
即座にYESと言いたいのに桃は思わず、
「私が彼女でいいの?」
と聞き返した。
「いいの?って…決まってんだろ」
タツミは完全に下を向いて、頭を掻きむしっている。
桃は変な事を言った自分がイヤになりながら言った。
「私だって、いいに決まってる!」
愛子が言ったみたいに投げつけはしなかったが、桃は紙にメアドを書いてタツミに渡した。
「退院したら、メールしてね」
二人は約束した。
今度は鼻水も出ていなかったし、息も苦しくなかった。
でも緊張がお互いになくなると何だかタツミの唇はいやらしい感じがして、頭が変になる程恥ずかしかった。
いつまでも一緒にいたくて、信じられない程嬉しかった。
その日の帰り道も、桃は気持ち良く坂を下りながら思いっきり口笛を吹いた。
それでも時々立ち止まって空を見上げた。
「おばちゃん…」
(おばちゃんあんたを自分の子供みたいに思って、可愛かったんだよ。
だからあんたが喜んでるのを見て、嫌だと思った事なんて一度もないよ)
おばちゃん。おばちゃんはタツミの事も、そう思っていたのね?…