「喧嘩した次の日。何事もなかった様にいつものように接して我慢することに決めた」
「…凛」
渚を見ると薄らと目に涙を溜めていた。
「渚?何で渚が泣くの~」
「だって~私が凛の為に泣かないで誰が泣くのよ!!」
「そ、そうだね!ありがとう渚!私、頑張るからね!」
バッグからハンカチを取り出し渚に渡す。
「ごめんね。こんな話ばっかりで…渚は最近雅人さんとどうなの?」
暗い話を切り替えるように渚に聞く。
「相変わらず雅人さんの離婚待ちだよ。今年中には離婚出来る予定みたいだけど」
「そっか~。早く一緒になれるといいね。」
自分で言った言葉に私たちはお互い反対だなって思って思わず笑ってしまった。
渚は雅人さんと一緒になれることを願っていて、私は旦那と離れる事を願ってる。
なんとも奇妙な組み合わせだ。
その後、渚の幸せをおすそ分けしてもらって私たちはファミレスを後にしお互いの帰路で別れた。
