注文した料理が並ぶと、食べながらお互いの近状を報告する。

私は先月、離婚と言う言葉が出た喧嘩を2回した事。

家族5人の中で1番必要ないのは私だと旦那にハッキリ言われた事。

夫婦を続けていく自信がない事。

結婚って…一体何だろうと最近よく思う。

「旦那、酷いな!凛が家族で1番必要ない?必要ないのはアンタじゃん!」

「でも、旦那、酒飲んでたから。自分で言ったこと覚えてないかも…」

「はぁ?酒飲んだ時が1番本音が聞けるんだよ!マジもんの本音じゃん!」

渚は自分の事のように怒ったり泣いたり笑ったりしてくれる。

いつも本音で話してくれるから相談しやすい。

「だって、離婚って言葉、凛からは絶対言わないでしょ?」

「言ったことない。今までは離婚だってなっても私はそんな事言わないでって止めてきたけど…この前の喧嘩は我慢の限界で離婚も有りかなと思ってそれでも良いって言っちゃった」

「良く言った!凛、それが正解!今まで我慢しすぎ。いくら子供の為でも凛が我慢してたら壊れちゃうよ。」

「でも…喧嘩を見てた紗奈が大泣きしちゃって。やっぱり私が我慢しないと子供は守れないんだって思った。」

「へ?」

私の言葉に渚の間の抜けた声と顔がリンクした。

「え?仲直りしたの?」

渚の言葉に私は小さく頷く。

そして渚は大きなため息を吐いた。