2人の時間




「ん…?」

授業終了のベルで
目が覚めた。
それと同時にせわしない足音が保健室に入ってきた。

「諒?」

遠慮がちな
琴音の声が聞こえた。

シャッっていうカーテンの開いた音がした方を見ると、やっぱり琴音だった。

「…おう…」

「サッカーボールぶつかって倒れたって聞いてびっくりしたんだからっ!」

少し膨れっ面で
笑う琴音の手には1本のペットボトルがあった。

それを見つめると、
琴音は、はしゃいだように反応した。

「あっ!これこれっ!諒飲むかと思って!!」

そう言って俺に向かって無邪気に笑った

「サンキュ」

ちょうど喉がかわいたんだよなぁ!!
琴音からペットボトルを受け取って飲んだ。

「なんで倒れたの?」

直球かよ…

「風邪だよ。かーぜ」

「えっ?風邪ひいたの?…諒、大丈夫なの?」

「ん。大丈夫」

そう言うと、「そっか、なら良かった」ってほっとした表情を見せた。

「あ、琴?」

「なに?」

「飲み物のお返し今度なんかするよ」

そう言うと琴音は少し考えだして
そして俺の袖をちょいちょい引っ張った。

「?琴?」

「耳、かして…」

琴音は俺の隣に立って顔を寄せた。
俺の耳に琴音の吐息がかかって急に心臓のスピードが速くなった。