「お兄ちゃん!起きてよ~」
「むぅ?あ、日葉!おはよう」
「ごはん、出来たからね!」
そうやって、平然を装っても、心臓はバクバク状態。
だって、おはようっていいながら私の頭をポンポンしたんだよ?
朝から、心臓がもたないよ…
「お兄ちゃん!お弁当はキッチンカウンターの上にあるからね。あと、戸締まり忘れないように!」
お母さんとお父さんは仕事で忙しく、夜に帰ってきたり帰ってこなかったり。ほぼ、お兄ちゃんと二人暮らしかな?
「わかったよ。気をつけて、いってらっしゃい!」
また、甘い声で… そうやって、女の人を虜にさせるのね。
「いってきます!」
「あっ、まってー」
振り替えると、お兄ちゃんが私の頭に手をのせて
「一人なの?危ないよ?」
優しいんだ。いつも。
もう、大好きなんだよ。バカ!