あなたが居なくなった日。


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「ちょっとあなたずぶ濡れじゃない!」

家に着くとタオルを持ったお母さんに出迎えられた。

その優しいお母さんに私はちょっと強めの驚きを提供している。

「ってかその穴どうしたの?んん?

でもみっちゃんが持って行ったのって折りたたみよね?」

お母さんは驚きと疑問を投げかけながら、タラタラと濡れた部分を拭う私からタオルを奪いテキパキと水分を除去してくれる。

「ちょっとね、色々あって」

「まさかイジメじゃないわよね?」

「まさか!みんなそんな暇なんてないよ」

「良かった。でもならどうして……」