あなたが居なくなった日。


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職員室で無事に廃棄予定だった傘を借りることができた。

「わぁ、なんかまた酷くなってない?」

「うん」

「この雨じゃどう頑張っても濡れるね」

「そう思う」

でもきっと私の濡れ方は楓のより酷くなるだろう。

廃棄予定の傘。

それは傘立てに起き続けられた持ち主不明の物。

まあ、結論こんな雨の日ですら借りパクされない様な傘たちだ。