「楓って私より友達多いよね?」 「うん?まあ、三咲よりは多いんじゃないかな?」 「確か唱歌組にも友達いたよね?」 「まあ……。で?」 「今日の担当が誰だったかその子に聞いたら分かりそうじゃない?」 私の言わんとしている事が通じたのだろう。 楓の眉間には深いシワが刻まれている。 「無理だからね?」 「そこをなんとか!」 私は両手を合わせながら藁にもすがる思いで友に頼み込んだ。