「待って?!五月の演奏会って?新田くんって三年生じゃないの?」 私の言葉に友は眉間に皺を寄せて思いっきりドン引いている。 「だって!生徒の中で一番の実力者でしょ? そんなの三年生だって思うじゃん! ってかそういうものじゃないの?」 「三咲さ、もうちょっと周りに興味を持とう?」 そんな……。 同い年の男の子があんな音色を出せるの? 一体どんな音感してるの? 「いい機会だから今日にでも調べてみなよ。 ネットで検索すればすぐだよ」